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特集 整形外科
肩関節可動域測定における留意点
Considerations for the Measurement of Range of Motion on the Shoulder Girdle
矢﨑 潔
1
Kiyoshi YASAKI
1
1岩手リハビリテーション学院
1Iwate Rehabilitation College.
pp.609-616
発行日 1984年9月15日
Published Date 1984/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103153
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Ⅰ.はじめに
1977年,ピッバーグ大学医学部図書館で,Codmanの原著“The Shoulder”を読破した時“肩”を理解したような錯覚に陥ったが実際に臨床の経験を重ねるほど,その奥深さを痛感させられている.
数年前より手と肩のリハビリテーションプログラムの計画・実施の具体化を進めて来ている.内容として主な評価3,6~10,12)は,痛み,習慣性動作分析,関節可動域(以下可動域とする)Cybexによる筋力の検査測定である3,6~10,12,14~18,22,24~27).治療はリハビリテーションチームによる総合的アプローチを基本としている.含まれるものは痛みのコントロール,動作の再教育,関節受動術を併用した可動域訓練,等尺性収縮・Cybexを利用した筋力強化,可動域訓練と筋力強化を同時に行う運動能力増強訓練などであり,異常動作を助長する滑車訓練法は最小限に押えている.治療の担当者間で徐々に問題点が浮き彫りにされた.これら問題点の解決策として新しい試みが行われ,一方では,従来の評価方法の再検討も行われた.今回は,それら問題点の中から,“肩関節可動域測定における留意点”に焦点を合せ,筆者の臨床的経験をまとめ,かつ現在,学生を教育する立場での問題点を合せまとめてみる.
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