Japanese
English
講座
筋・神経系の電気診断(1)―筋・神経系電気診断学の歴史
Electrodiagnosis of Periferal Nurve and Muscular Involvement (1): History of Electrodiagnostics of Periferal Nurve and Muscular Involvement.
鈴木 良平
1
Ryohei Suzuki
1
1長崎大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Nagasaki University.
キーワード:
筋・神経系
,
電気診断
Keyword:
筋・神経系
,
電気診断
pp.53-57
発行日 1978年1月10日
Published Date 1978/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103922
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
現在わが国においては,エレクトロニクスの急速な技術的進歩と,医学者の熱心な研究により,臨床における電気的診断学の急速な発展をみた.とくに筋・神経系の電気的診断学は,第2次大戦後,筋電図が導入されてから,驚くべき進歩がみられ,世界のトップレペルにあるといっても過言ではないであろう.また中枢神経系における脳波検査も広く用いられているし,脊髄波に関する研究も行なわれはじめている.これらが日本脳波・筋電図学会で発表され,臨床電気生理学の発展に貢献していることは周知の通りである.しかし戦前には電気診断の分野にはあまり見るべき業績もなく,ほとんど欧米を中心に研究が行なわれ,臨床的応用が試みられてきた.したがって本邦における進歩の歴史を辿る前に,18世紀末からの欧米の歴史を概観することが必要であろう.但し脳波,脊髄波に関しては筆者は全くの門外漢であるので,主として末梢の神経と筋について述べることにする.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.