Japanese
English
研究と報告
端座位側方リーチ動作におけるリーチ距離と荷重量の関係
Relationship between reach distance and body weight during lateral-reaching tasks in sitting.
松村 純
1
,
横川 正美
2
,
間所 祥子
2
,
森 健太郎
1
,
三秋 泰一
2
,
洲﨑 俊男
3
Jun Matsumura
1
,
Masami Yokogawa
2
,
Sachiko Madokoro
2
,
Kentarou Mori
1
,
Hiroichi Miaki
2
,
Toshio Susaki
3
1石川県済生会金沢病院リハビリテーション部
2金沢大学医薬保健研究域保健学系
3大阪保健医療大学保健医療学部(リハビリテーション学科)理学療法学専攻
1Department of Medical Rehabilitation Services, Ishikawa-ken Saiseikai Kanazawa Hospital
2Division of Rehabilitation Science, Department of Health Sciences, Institute of Medical, Phamaceutical and Health Sciences, Kanazawa University
3Osaka Health Science University Faculty of Health Science(Department of Rehabilitation)Division of Physical Therapy
キーワード:
側方リーチ動作
,
荷重
,
骨盤傾斜
Keyword:
側方リーチ動作
,
荷重
,
骨盤傾斜
pp.893-899
発行日 2012年6月10日
Published Date 2012/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102562
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要旨:〔目的〕本研究の目的は,側方リーチ動作におけるリーチ距離の違いがリーチ側への荷重量と頭部・体幹・下肢に及ぼす影響を検討することである.〔対象〕健常男性15名(24.9±4.0歳)を対象とした.〔方法〕端座位で右側方への最大リーチ動作および,最大の20%,40%,60%,80%の距離でのリーチ動作を行った.リーチ側の荷重量と座圧中心の移動距離を重心動揺計で測定した.三次元動作解析装置にて,動作終了時の処理画像から前額面上での頭部,肩甲帯,骨盤,下腿の各傾斜角度を算出した.〔結果〕60%のリーチ距離でおおよそ全体重が右側に荷重されていた.リーチ距離の延長に伴って,段階的に骨盤傾斜と右側方への座圧中心の移動距離が増加した.リーチ距離と各測定値の単回帰分析において,肩甲帯傾斜と骨盤傾斜はそれぞれ直線回帰で,下腿傾斜は二次回帰で示された.さらに,骨盤傾斜と右側方への座圧中心の移動距離との間で単回帰分析を行ったところ,直線回帰(R2=0.95)が適合した.〔結語〕荷重を促すという目的のもとリーチ動作を行う場合,最大リーチ距離の60%程度のリーチ動作で十分効果が得られることが示唆された.骨盤傾斜の角度がリーチ動作中の座圧中心の移動距離の目安になると考えられた.
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