Japanese
English
特集 義肢装具へのテクノロジーの導入
対麻痺に対するロボットを用いた歩行自立支援
Assist of independent walking using robots for paraplegics
平野 哲
1
,
才藤 栄一
1
,
田辺 茂雄
2
,
加藤 正樹
3
,
角田 哲也
1
,
後藤 豪志
3
Satoshi Hirano
1
,
Eiichi Saitoh
1
,
Shigeo Tanabe
2
,
Masaki Katoh
3
,
Tetsuya Tsunoda
1
,
Takeshi Gotoh
3
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座
2藤田医科大学保健衛生学部リハビリテーション学科
3藤田医科大学病院リハビリテーション部
1Department of Rehabilitation MedicineⅠ, School of Medicin, Fujita Health University
2Faculty of Rehabilitation, School of Health Science, Fujita Health University
3Department of Rehabilitation, Fujita Health University Hospital
キーワード:
脊髄損傷
,
対麻痺
,
ロボット
,
歩行再建
Keyword:
脊髄損傷
,
対麻痺
,
ロボット
,
歩行再建
pp.969-975
発行日 2019年10月10日
Published Date 2019/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201769
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はじめに
リハビリテーションのさまざまな分野において,ロボットへの期待が高まっている.完全対麻痺者の歩行再建は特に期待が強い分野の1つである.脳卒中による片麻痺者が下肢装具や杖によって歩行能力を獲得できることが多いのに対し,完全対麻痺者の場合には,下肢装具や杖によって実用的歩行を獲得することが困難だからである.このような場合に用いられるロボットは自立支援ロボットと分類される1).ロボットを用いても麻痺の回復は難しいが,ロボット使用中のみ歩行が可能となる.
一方,不全対麻痺患者が歩行練習を行う場合には,効果の高い歩行練習環境を提供する目的でロボットが用いられる.このようなロボットは練習支援ロボットに分類される.患者は練習中のみロボットを使用し,最終的な目標はロボットなしでの歩行能力向上である.
自立支援,練習支援の両分野において,すでに多くのロボットが開発され,臨床で使用されている.本稿では,完全対麻痺者の歩行再建に用いられる歩行自立支援ロボットを中心に解説する.
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