Japanese
English
研究と報告
訪問リハビリテーション前後における脳卒中者のADL変化,およびADL向上群の特徴
The outcome of home rehabilitation in stroke patients and features related to activities of daily living.
荒尾 雅文
1
,
石濱 裕規
1
,
前原 恵美
2
,
福井 博樹
3
,
八木 静江
4
Masafumi Arao
1
,
Hiroki Ishihama
1
,
Emi Maehara
2
,
Hiroki Fukui
3
,
Shizue Yagi
4
1永生会訪問看護ステーションとんぼ
2永生会訪問看護ステーションめだか
3永生会訪問看護ステーションひばり
4永生会訪問看護ステーションいるか
1Home-Visit Nursing Station“Tonbo”
2Home-Visit Nursing Station“Medaka”
3Home-Visit Nursing Station“Hibari”
4Home-Visit Nursing Station“Iruka”
キーワード:
訪問リハビリテーション
,
脳卒中
,
ADL
Keyword:
訪問リハビリテーション
,
脳卒中
,
ADL
pp.767-772
発行日 2010年8月10日
Published Date 2010/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101833
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要旨:本研究では回復期群(発症後1年以内),慢性期群(1年以降)の脳卒中者に対する訪問リハビリテーション前後でのADL変化と,どのような対象者でADL変化が期待できるのかということについて検討した.対象は脳卒中者61名とした.結果として回復期群(n=26)のFIM得点の推移は開始時81.8±24.4点,6か月後88.4±24.1点(p<0.01),慢性期群(n=35)のFIM得点の推移は開始時93.7±17.9点,6か月後97.1±17.3点と,両群共に開始時に比べ6か月後に有意な改善が認められた(p<0.01).また,FIM得点向上群(n=48),維持低下群(n=13)との関連要因について2群間の比較を行うと,歩行能力,上肢麻痺レベル,発症からの期間において有意に差がみられ,向上群の歩行能力が低く,上肢麻痺が重度であり,発症からの期間が1年以内のものが多かった.さらに,目的変数をADL向上群と維持低下群とし,説明変数を歩行能力,上肢麻痺レベル,発症からの期間としたロジスティック回帰分析を行うと,上肢麻痺レベル(オッズ比2.01,p<0.05,95%信頼区間1.14~3.51),歩行能力(オッズ比0.05,p<0.01,95%信頼区間0.09~0.29)が有意に選択され,この2因子による予測判別率は86.9%であった.
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