一頁座講 最近の福祉機器
食事支援ロボット「マイスプーン」
黒岩 貞枝
1
1国立精神・神経センター武蔵病院
キーワード:
食事ロボット
,
食事用具
,
ADL
Keyword:
食事ロボット
,
食事用具
,
ADL
pp.792
発行日 2003年8月10日
Published Date 2003/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100875
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- 文献概要
食事支援ロボットは,上肢機能障害で食事動作の困難な人が自分で食事することを支援する機器である.欧米では10年以上前から市販化され,障害者の日常生活で活用されている.英国製のHandy 1,オランダ製のMANUS,米国製のBeeson FeederやWinsford Feeder等がある.一方,わが国では2002年に初めてセコム(株)より「マイスプーン」が市販化された.コンパクトで操作性に優れ日本の食事文化に合わせて設計されているので以下に紹介する.
システムの構成と外観
本ロボットは,本体,アーム,スプーンとフォークの付いたハンド,入力装置,食事トレイ,コップスタンドから構成されている.外観は全体的に丸みをおび一見ポータブルミシンのようで,食卓に置いても違和感がない.仕様は,本体質量6kg,本体寸法横28cm×奥行37cm×高さ25cm,消費電力30wである.安全対策は暴走監視回路が組み込まれ,人と接触しても触った程度で停止する.
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