Japanese
English
研究と報告
膝伸展筋の徒手筋力検査値と膝伸展ピークトルク値の関連
Relationship between knee extension manual muscle testing and knee extension peak torque.
平木 幸治
1
,
山﨑 裕司
2
,
横山 仁志
1
,
青木 詩子
1
,
笠原 美千代
1
,
大森 圭貢
3
,
松下 和彦
1
Koji Hiraki
1
,
Hiroshi Yamasaki
2
,
Hitoshi Yokoyama
1
,
Utako Aoki
1
,
Michiyo Kasahara
1
,
Yoshitsugu Ohmori
3
,
Kazuhiko Matsushita
1
1聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
2高知リハビリテーション学院理学療法学科
3聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーション部
1Department of Rehabilitation Medicine, St Marianna University School of Medicine Hospital
2Department of Physical Therapy, Kochi Rehabilitation Institute
3Department of Rehabilitation Medicine, St Marianna University School of Medicine Yokohama City
キーワード:
徒手筋力検査
,
膝伸展ピークトルク
,
膝伸展筋
,
中高年患者
Keyword:
徒手筋力検査
,
膝伸展ピークトルク
,
膝伸展筋
,
中高年患者
pp.785-790
発行日 2003年8月10日
Published Date 2003/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100874
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はじめに
これまで膝伸展筋力は,移動動作能力と密接に関連することが数多く報告されてきており1-5),臨床の場において下肢支持力の代表値として最も採用される機会が多い.そのため膝伸展筋力は,移動動作障害の原因分析や治療方針決定の際に利用するうえで重要な指標の一つとなる.また,臨床における膝伸展筋力の評価としては,徒手筋力検査(以下,MMT)が最も簡便であり,広くリハビリテーション関係者の間に普及している.しかし,MMT 4以上のGradeでは,筋力は検者の主観によって判断されており,移動動作障害の原因を考察するうえで,MMTの結果からではどの程度の筋力低下を意味しているのかは明らかではない.特に臨床経験の浅い者や,臨床前の学生では,MMTを行った際にも,その結果の臨床的意義について考察することは困難である.膝伸展筋MMT値とハンドヘルドダイナモメーター(以下,HHD)によって測定された筋力値との関連について検討したいくつかの研究は6,7),MMT値の臨床的意義について検討しているが,対象脚数が少ないことや,HHD自体にも筋力値が大きい場合に,測定値の妥当性に問題を有する限界があることなど,十分な検討がなされているとは言い難い.
そこで本研究では,膝伸展筋のMMT測定と同時に,等速性膝伸展筋力の測定を実施し,膝伸展筋MMTの臨床的意義について検討した.
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