Japanese
English
特集 障害と体力
脳卒中患者
Physical fitness in patients with stroke.
間嶋 満
1
Mitsuru Majima
1
1埼玉医科大学リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation Medicine, Saitama Medical School
キーワード:
体力
,
AT
,
脳卒中
Keyword:
体力
,
AT
,
脳卒中
pp.725-728
発行日 2003年8月10日
Published Date 2003/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100864
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はじめに
わが国のリハビリテーション医学では,1990年代に入ってから「体力」というテーマが積極的に採り上げられるようになり,本誌のみならず他誌においても「体力」に関連する特集が何回かなされている.特にわが国においては,脳卒中の体力についての研究が諸外国に比較して盛んに行われており1-4,脳卒中の体力の指標とその測定方法については出尽した感がある.
脳卒中の体力評価については,運動・感覚障害,高次脳機能障害,併存疾患などのために,未だ一律の指標や測定方法が確立していないのが現状である.しかし,1990年代後半からの報告では,指標としては最高酸素摂取量(Vo2peak)やanaerobic threshold(AT)などの酸素摂取量を用いたものが主体となってきている.そこで,本論文では,筆者の施設で検出されたATのデータを基に,脳卒中患者のATの基準値を呈示することを試みた.また,脳卒中患者の体力が,脳卒中患者の障害とどのように関連しているのか,脳卒中患者の体力増強は可能かといった点について,1990年代後半以後の報告を基に述べる.最後に,脳卒中患者の体力増強と脳卒中の二次予防との関連についても触れておきたい.
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