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増大特集 新・リハビリテーション技術
総論―評価・診断・治療・他
診断
運動障害者へ行う運動負荷試験
Exercise testing for the disabled.
間嶋 満
1
Mitsuru Majima
1
1埼玉医科大学リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation Medicine, Saitama Medical School
キーワード:
運動負荷試験
,
運動障害者
,
最高酸素摂取量
,
AT
Keyword:
運動負荷試験
,
運動障害者
,
最高酸素摂取量
,
AT
pp.1052-1056
発行日 2002年11月10日
Published Date 2002/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109902
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はじめに
運動負荷試験は,心筋虚血の診断を主な目的として,循環器内科領域で発展してきた.心筋虚血の診断以外の目的としては,運動耐容能の評価,不整脈の診断,運動処方の作成とその効果判定,末梢循環障害の診断が挙げられる.循環器領域での運動負荷試験では,上記の目的を達成するための実施方法やプロトコールには標準化されたものが多い1).
リハビリテーション医学においては,運動負荷試験の対象者の多くが運動障害を有しているがゆえに,また高齢者が多くを占めるがゆえに,循環器領域で標準化された運動負荷試験の方法をそのまま用いることが困難な場合が多い.このため,リハビリテーション医学においては,運動障害の状態に合わせた運動負荷試験の方法が独自に開発されてきた.しかし,運動障害の違いによる運動負荷試験の方法の違いが,運動障害者における運動負荷試験の標準化を妨げてきた.
筆者は,1995年に本稿のテーマで総論を記したが2),その後,運動障害者における運動負荷試験は,その目的の変化とも相まって需要は増加しているものと考えられる.そこで本稿では,運動障害者における運動負荷試験について,現時点で妥当性や再現性が確認されているものをまとめることとした.
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