Japanese
English
講座 評価法(10)
障害者の体力評価
Evaluation of Physical Fitness in Disabled Persons.
間嶋 満
1
Mitsuru Majima
1
1埼玉医科大学リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Saitama Medical University
キーワード:
障害者
,
体力
,
最大酸素摂取量
,
Anaerobic threshold(AT)
Keyword:
障害者
,
体力
,
最大酸素摂取量
,
Anaerobic threshold(AT)
pp.791-796
発行日 1989年10月10日
Published Date 1989/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106146
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はじめに
リハビリテーション医学における治療目標の一つに種々の動作の遂行能力の改善が挙げられる.動作の遂行能力(performance)を規定するものとして,調整力(skill)と身体資源(physical resources)が挙げられる1).skillとは運動効率であり,一定作業に用いられた酸素需要量によって評価される1).physical resourcesは動作の遂行を支える呼吸・循環系の機能的構成要素(具体的には,酸素摂取量・換気量・肺拡散容量・ヘモグロビン総量・心拍出量等)から成り,最大酸素摂取量が代表的な指標として用いられている1).
ところで,performance,skill,physical resourcesの間には以下の関係が成り立つ.
performance=skill∫physical resources
障害者のperformanceを増大させるためにはskillとphysical resourcesの両者が改善されるか,または両者のいずれかが改善されねばならないが,その前段階として,このperformanceを規定する2因子の適切な評価がなされなければならない.本論文では,これら2因子の中のphysical resourcesに焦点を絞り,主にそれを総合的に反映する指標として,従来最もよく用いられている最大酸素摂取量と近年盛んに用いられているanaerobic threshold(AT)について概説する.
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