Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「デアデビル」―昼は盲目の弁護士,夜はスーパーヒーロー
二通 諭
1
1千歳市立北進中学校
pp.687
発行日 2003年7月10日
Published Date 2003/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100806
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障害者映画のなかで古くからあるジャンルといえばハンディキャップ・ファイターもの.ハンディキャップ・ファイターの私なりの定義を述べるなら,なんらかの障害がありながらも無敵のパワーをもち,差別・偏見をものともせず差別的言辞を浴びせられてもサラリと受け流す人並み外れた度量をもった存在,ということになる.
それだからこそ人権意識が高揚してきた70年代以降,ハンディキャップ・ファイターものは,差別表現に寛容で人権感覚に無頓着なジャンルであったがゆえにすっかり淘汰された.「座頭市」から差別表現を取ったら気の抜けたビールになってしまうが,だからといって差別表現を入れるわけにはいかない.したがって往年の「座頭市」は抹殺である.「水戸黄門」は延々と続いても,丹下左膳や机龍之介に復活の日が来るとは思えない.
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