検査の苦労ばなし
盲目でない技師になろう
佐藤 春枝
1
1前橋赤十字病院検査部・臨床検査課
pp.930-931
発行日 1978年11月1日
Published Date 1978/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201741
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世の中があまりに便利になり過ぎると,人間が生活をしていくうえで大切なポイントを,つい知らないで過ごしてしまうのではないだろうか.インスタント食品の出現は共働きの奥様方には大変便利なものとして重宝がられているけれども,Aさんの家もBさんの家もそしてCさんの家も同じ味で,それぞれの奥様の個性が出る余地がない.電気炊飯器でなければ御飯の炊けない若い人が大変多いと聞く."はじめちょろちょろ,なかぱっぱ"など何のことか分からない人が多くなっているようだ.
これらと同じことが私たちが日常実施している臨床検査についても言えることではないだろうか.各種検査試薬のキット化により,キット添付の説明書どおりに手を動かせば,検査結果は出てくる.そのキットの試薬が不純であったり,劣化していたりしても気付かないで使用している人もいるのではないだろうか.
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