Japanese
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症例報告
復職を妨げた高次脳機能障害を診断しえたびまん性軸索損傷の1例
A case was able to be diagnosed with diffuse axonal injury with higher brain dysfunction preventing him from back to the job.
岡本 隆嗣
1
,
橋本 圭司
1
,
大橋 正洋
1
,
宮野 佐年
2
Takatsugu Okamoto
1
,
Keiji Hashimoto
1
,
Masahiro Ohashi
1
,
Satoshi Miyano
2
1神奈川リハビリテーション病院リハビリテーション科
2東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座
1Department of Rehabilitation Medicine, Kanagaw Rehabilitation Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, JIkei University School of Medicine
キーワード:
びまん性軸索損傷
,
高次脳機能障害
,
MRI
,
NFI
Keyword:
びまん性軸索損傷
,
高次脳機能障害
,
MRI
,
NFI
pp.583-587
発行日 2004年6月10日
Published Date 2004/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100600
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はじめに
びまん性軸索損傷diffuse axonal injury(以下,DAI)は,入院治療が必要な脳外傷患者に40~50%の高頻度で合併すると考えられている1).DAIの後遺症として失調症や高次脳機能障害が知られているが2,3),DAIは画像検査で異常が認められない場合もある4,5).このような症例では,後遺障害の重さを医学的検査で正確に把握できないことが問題となる6).
今回われわれは交通事故によるDAI患者の復職支援を行ったが,結果的に復職を果たすことができなかった.この症例を通じて,DAIの検査,診断における留意点と,障害診断に関する今後の展望について考察したので報告する.
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