Japanese
English
症例報告
人格変化が特徴的であった外傷性脳損傷の1例
A case of traumatic brain injury that the personality change was characteristic
橋本 学
1,2
,
伊藤 英明
1
,
岡崎 哲也
1
,
蜂須賀 研二
1
Manabu Hashimoto
1,2
,
Hideaki Ito
1
,
Tetsuya Okazaki
1
,
Kenji Hachisuka
1
1産業医科大学リハビリテーション医学講座
2山口大学大学院医学系研究科高次脳機能病態学分野
1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health
2Division of Neuropsychiatry, Department of Neuroscience, Yamaguchi University Graduate School of Medicine
キーワード:
びまん性軸索損傷
,
高次脳機能障害
,
人格変化
,
社会的行動障害
,
人格検査
Keyword:
びまん性軸索損傷
,
高次脳機能障害
,
人格変化
,
社会的行動障害
,
人格検査
pp.395-399
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101230
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はじめに
脳外傷によって生じる高次脳機能障害は,記憶障害,注意障害,遂行機能障害,社会的行動障害が代表的であり,リハビリテーション科を受診する高次脳機能障害患者はこれらの症状や運動障害を併せもっていることが多い.社会的行動障害,なかでも易怒性や攻撃性が主要な症状があると,リハビリテーション現場では治療に十分対応できない.われわれは,外傷性脳損傷受傷後,知能障害や記憶障害は少ないが,人格変化をきたし,衝動的な怒りや攻撃性が問題となった症例を経験した.
高次脳機能障害を有する個々の症例について詳細な人格評価を行った報告は少ない.今回われわれは,ミネソタ多面人格目録(Minnesota Multiphasic Personality Inventory;MMPI),絵画欲求不満検査(Picture-Frustration Study;P-F Study),バウムテストを行い,患者面接および日常行動評価と併せて詳細な人格評価を行ったので報告する.
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