学会報告
第61回神奈川リハビリテーション研究会―2006年9月2日(土),於:東海大学医学部3号館
石田 暉
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1東海大学医学部リハビリテーション科学
pp.407-409
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100519
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1.慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者のADL支援
東海大学病院リハビリテーション技術科 染谷真由子
呼吸リハビリテーションにおいて,運動療法に加え,ADL指導,栄養,教育の必要性も指摘されている.今回,COPD患者2症例にADL指導を行い,意義と問題点を検討した.動作観察,および修正ボルグスケール,脈拍,呼吸数,経皮的酸素飽和度を測定した.運動中止基準と過去の報告をもとに,問題動作と要因を評価,安楽な動作方法を指導した.その結果,換気効率の低下やエネルギー消費の増大を招く動作方法が習慣化されていた.背景には,症状への諦め,誤った理解,自覚症状の乏しさがあった.動作方法の変更により呼吸困難感が軽減されると,自ら安楽な方法を探し,自己管理も促された.意欲や理解力によっては,環境調整や家族指導が適していた.自覚的安楽感に対し測定数値は大きく変化せず,客観的数値化が今後の課題である.
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