学会報告
第51回神奈川リハビリテーション研究会―2001年9月1日(土),於:東海大学医学部講堂
石田 暉
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1東海大学医学部リハビリテーション学教室
pp.93-95
発行日 2002年1月10日
Published Date 2002/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109678
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1.人工股関節置換術のクリニカルパスにおける作業療法
東海大学病院リハビリテーション室 久松敏昌・磯村真琴
東海大学医学部リハビリテーション学教室 出江紳一・石田暉
当院では平成12年7月より人工股関節置換術(以下,THA)施行患者に対しクリニカルパスを作成導入した.同年10月より作業療法(以下,OT)も追加導入されたので報告した.〔OTの役割〕当院のTHAの術式はセメントレス後方アプローチで,術後禁忌動作は過度な屈曲・内転・内旋である.そのため患者は,術後通常の方法でのADLが困難となることが多い.そこでOTにて適切なADLの指導・訓練を行う.〔OTの実際〕術前より担当者を決定しオリエンテーションを行う.術後は安静度と荷重・屈曲角度の進行に伴い指導し,術後22日までのADL自立・退院を目標とする.OT指導手順は,ADLのイメージ付け,実践練習,退院準備の3段階で,主な指導項目は靴・靴下着脱,入浴,トイレ,更衣,家事動作等である.〔今後の課題〕痴呆等,理解力低下患者への指導効果,併存疾患により上肢機能に低下がある患者の自助具使用困難,精神的ケアの必要性が挙げられた.
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