学会報告
第64回関東リハビリテーション医学懇話会―1990年12月15日(土),於:東京医科歯科大学5号館講堂
石神 重信
1
1防衛医科大学校リハビリテーション部
pp.755-757
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106871
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防衛医科大学校リハビリテーション部
岡崎 達司・鯉田 俊哉・洲川 明久
中島 英樹・石川 卓志・石神 重信
1.健常成人における前椀回内・回外筋力
筋の作業効率については,過去にFickやLanzら,多くの報告がある.Fickは,肘関節90度屈曲での前腕回外筋の作業能は0.604kgm,回内筋は0.568kgmであり,伸展位ではより小さくなると述べている.一般に,筋力の測定にはMMTが用いられるが,定量的な評価が難しい.今回,我々は健常成人15名を対象として,筋力をデジタル表示できるハンディタイプの筋力測定機器MICROFETを使用して健常成人の前腕回内・回外筋力を測定し比較検討した.被験者は治療台上に前腕を中間位に保持し,スチール製円柱の下端を握る.等尺性最大回内・回外筋力を,第3中手骨頭から10cm高い位置で測定した.筋力は肘関節屈曲角度45度・90度・135度において測定した.
各屈曲角度で,回外筋力よりも回内筋力が大きく,回内・回外筋力ともに肘屈曲90度で最も大きく,135度で最も小さかった.
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