連載 リハビリテーション関連用語
ICD-10
川手 信行
1
,
水間 正澄
1
1昭和大学医学部リハビリテーション医学診療科
キーワード:
国際疾病分類
,
国際障害分類
,
国際生活機能分類
Keyword:
国際疾病分類
,
国際障害分類
,
国際生活機能分類
pp.286-287
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100493
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ICD,ICD-10の概略
ICDは,「International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems」のことであり,日本語では「疾病および関連保健問題の国際統計分類」と訳されるが,略称として「国際疾病分類」の名称で広く知られている.世界各国の医療・保健・福祉行政・医学などの研究のための統計資料を作成する基準として,異なる国や地域においても統一した基準のもと比較・分析ができるように約100年前から国際的な合意で定められた分類である.
ICDの始まりは1900年に国際死因リスト(死因のBertillion分類)の修正に関する第1回国際会議によるとされる1).当初の項目数は180項目程度であり,死亡に至った原因疾患や外傷に関する分類のみであった2).その後,10年ごとに修正が加えられていった.また,第二次世界大戦後には世界保健機関(WHO)の管轄となり,1948年の第6回修正には大幅な修正が加えられ,死亡に至った原因疾患や外傷のみでなく,死に至らない疾病や外傷も加わり,現在のICDの基本的な型ができあがったとされている1-4).
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