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特集 脳卒中治療―最近の話題
リハビリテーション
摂食・嚥下障害
Dysphagia rehabilitation.
馬場 尊
1
Mikoto Baba
1
1藤田保健衛生大学衛生学部リハビリテーション学科
1Faculty of Rehabilitation, School of Health Sciences, Fujita Health University
キーワード:
摂食・嚥下障害
,
摂食・嚥下訓練
Keyword:
摂食・嚥下障害
,
摂食・嚥下訓練
pp.1140-1144
発行日 2006年12月10日
Published Date 2006/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100426
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はじめに
摂食・嚥下障害に関しての今年の重大なニュースは,医療保険制度改定で摂食機能療法が,3か月間毎日,算定可能になったことであった.医療費削減の昨今,まれにみるプラス改定である.この分野への大きな期待を真摯に感じ,摂食機能療法を適切に,かつ積極的に実施していくことは私たちの大きな責任であると思う.
このような追い風環境にかかわらず,脳卒中の摂食・嚥下障害に対するリハビリテーションで,エビデンスレベルの高い手技はあまりなく1),ここ数年の報告を眺めてみてもその様子は同じである.randomized controlled study(RCT)が計画しにくいこの分野では致し方ないことなのであろうか.おのおのの症例を慎重に検討し,対応して,地道に知見を積み上げていくことが大切であると思う.
今までわれわれは,咀嚼と嚥下の関連,臨床的重症度分類,スクリーニング法,脳幹障害による嚥下障害,嚥下代償法などの項目について研究を行ってきた.そして,現在も進行中で,慎重な症例研究が主体である.未発表のものもあるが,これらの知見を踏まえて,摂食・嚥下リハビリテーションの最近の話題を述べてさせていただく.
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