Japanese
English
研究ノート
重度の摂食・嚥下障害高齢者に経口摂取を可能にする看護─援助指針を適用して
Nursing for Eating in the Elderly with Serious Swallowing Disorders : Application of the Nursing Guidelines for Eating
直井 千津子
1
Chizuko Naoi
1
1金沢医科大学病院
1Kanazawa Medical University Hospital
キーワード:
経口摂取
,
摂食・嚥下障害
,
高齢者
,
援助指針
,
eating
,
swallowing disorders
,
elderly
,
nursing guidelines
Keyword:
経口摂取
,
摂食・嚥下障害
,
高齢者
,
援助指針
,
eating
,
swallowing disorders
,
elderly
,
nursing guidelines
pp.120-131
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
本研究の目的は,重度の摂食・嚥下障害高齢者に援助指針を作成し適用した看護実践から,経口摂取を可能にする看護援助の内容を明らかにすることである.
重度の摂食・嚥下障害高齢者に経口摂取を可能にする援助指針は,6名の看護援助の分析と,文献を用いて作成した.援助指針は,3領域9項目32細目が抽出された.
重度の摂食・嚥下障害高齢者2名に援助指針を適用した結果,1名は74日目で3食すべて経口摂取となり,1名は経口摂取に至らなかった.経口摂取が可能になった事例では,各援助指針の看護援助を積み重ねるなかで,各援助指針間のつながりがみられた.また,学習支援として《食べることの再獲得を支援する》が見出された.経口摂取に至らなかった事例では,初期の段階での栄養状態と必要エネルギーに関するアセスメントが必要であった.
以上の結果から,重度の摂食・嚥下障害高齢者に経口摂取を可能にする看護は,段階的に10項目の援助指針の優先性を重視し,看護援助をつなげていくことが重要であることが示唆された.
Copyright © 2007, Japan Academy of Gerontological Nursing All rights reserved.