Japanese
English
特集 小児リハビリテーション―最近の動向
摂食・嚥下障害児の療育
Rehabilitation for pediatric dysphagia.
永井 志保
1
,
小池 純子
1
Shiho Nagai
1
,
Junko Koike
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
1Yokohama Rehabilitation Center
キーワード:
小児
,
摂食・嚥下障害
,
療育
,
発達支援
Keyword:
小児
,
摂食・嚥下障害
,
療育
,
発達支援
pp.231-237
発行日 2011年3月10日
Published Date 2011/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101999
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
子どもたちにとって食べることは,栄養や楽しみ,コミュニケーションや社会性の発達において非常に重要である.毎日繰り返される食事の時間をリラックスし,楽しくすることで「食べる喜び」が育ち,食べる力が発達する.それは,子どもの生きる力を育てること,そして保護者の育てる喜びを培うことにつながる.摂食・嚥下障害児に関わるうえで,何より重要なのはこの視点である1-3).
1970年代以降,摂食・嚥下障害に対するリハビリテーションは急速に発展し,広まっていった.成人と異なり,小児分野では成長発達の要素も考慮したアプローチや保護者への支援が必要である.そのため,医療だけでなく育児や生活支援の側面から,多くの職種が関わってきた4).これらは体系化され,金子の「食べる機能の障害」5)をはじめ多くの成書6,7)に示されている.本稿では,まず摂食・嚥下障害児療育の最近の動向について述べる.
次に,評価と摂食リハビリテーションプランについて述べた後,具体的な取り組みや工夫を紹介し,子どもたちの食べる喜びを育てる療育のポイントと課題を示す.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.