連載 嚥下障害食
そしゃく・えん下困難者用食品(高齢者用食品群別許可基準)について
大越 ひろ
1
1日本女子大学家政学部食物学科
キーワード:
介護食
,
嚥下食
,
テクスチャー
Keyword:
介護食
,
嚥下食
,
テクスチャー
pp.903-905
発行日 2006年9月10日
Published Date 2006/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100382
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今回は,摂食機能が低下した嚥下障害をもつ高齢者の食事について,初めてテクスチャーを測定した事例を紹介し,その結果を基にして基準が定められた「そしゃく・えん下困難者用食品」の許可基準について述べたい.
介護食 事始め
嚥下障害者の食事に注目が集まったのは,1988年に特別養護老人ホーム潤生園で開発された「介護食」が『臨床栄養』1)で紹介されたときである.翌1989年に聖隷三方原病院で開発された「嚥下食」が『嚥下障害(日本語版)』2)の付録で紹介された.これ以降,「介護食」,「嚥下食」,「ソフト食」,「やわらか食」など,さまざまなネーミングで嚥下障害者のための食事が病院,施設などにおいて独自に開発され,提案されてきた.それと並行して,介護食・嚥下食の開発に企業が着手し,次々と「嚥下食」や「介護食」に準じたものが開発され,市販されはじめた.
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