Japanese
English
特集 コミュニケーション障害とリハビリテーション
身体障害者におけるコミュニケーション機器の事例
筋萎縮性側索硬化症
Communication support for a home-bound ALS patient.
大澤 富美子
1
,
宇田川 淳子
2
,
上野 忠浩
1
,
川連 潤
1
,
大竹 雅子
3
,
松葉 貴司
4
,
菊地 尚久
2
,
伊藤 利之
1
Fumiko Osawa
1
,
Junko Udagawa
2
,
Tadahiro Ueno
1
,
Jun Kawatsure
1
,
Masako Otake
3
,
Takashi Matsuba
4
,
Naohisa Kikuchi
2
,
Toshiyuki Ito
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
2横浜市立大学付属市民総合医療センター
3横浜市中山福祉機器支援センター
4横浜市泥亀福祉機器支援センター
1Yokohama Rehabilitation Center
2Yokohama City University Medical Center
3Yokohama Nakayama Technical Aid Center
4Yokohama Deiki Technical Aid Center
キーワード:
ALS
,
コミュニケーション支援
,
意思伝達装置
Keyword:
ALS
,
コミュニケーション支援
,
意思伝達装置
pp.825-829
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100171
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はじめに
進行性神経筋疾患の筋萎縮性側索硬化症(ALS)では,進行過程のある時点で発話(構音)障害が生じ重度化していく.また,発話が実用的な段階にあっても,気管切開・人工呼吸器装着により,音声喪失状態となることもあり,コミュニケーション手段の確保が重要となる.ALSでは,合併症がなければ言語記号操作や認知面の障害は生じないため,1スイッチでのワープロ入力が確保できれば,長期臥床,いわゆる寝たきり状態になっても文章表現ができる.しかし,機器を使用しても意思や感情を適切に伝えるのは困難で,生活上の最も大きな問題としてコミュニケーションをあげる患者や家族は多い.
本稿では,コミュニケーション支援のニーズ調査のために訪問した1症例の4年間の経過と現状を報告し,その結果から在宅ALS患者のコミュニケーション支援の方法を考察する.
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