Japanese
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短報
ハンドヘルドダイナモメーターによる等尺性股伸展筋力の再現性
Reliability of isometric hip extension strength assessments using a hand-held dynamometer.
大友 健太
1
,
長谷川 輝美
1
,
清水 弘之
1
Kenta Otomo
1
,
Terumi Hasegawa
1
,
Hiroyuki Shimizu
1
1聖マリアンア医科大学東横病院リハビリテーション部
1Department of Rehabilitation Medicine, St Marianna University School of Medicine Toyoko Hospital
キーワード:
股伸展筋力
,
再現性
,
ハンドヘルドダイナモメーター
Keyword:
股伸展筋力
,
再現性
,
ハンドヘルドダイナモメーター
pp.767-770
発行日 2005年8月10日
Published Date 2005/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100158
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はじめに
移動動作の自立には,筋力とそれ以外の平衡機能,関節可動域(ROM),体力的要素など,多くの機能が関与している.殊に筋力に関しては多数の報告があり,移動動作自立のためには最低限の筋力が必要であることが知られている4,7-10).近年Hand-held dynamometer(以下,HHD)に固定用ベルトを使用した膝伸展筋力,股外転筋力の測定方法が考案され,その再現性も報告されている1-3).そして,さまざまな現場で簡便に筋力測定が可能になりつつある.
なかでも,膝伸展筋力においては移動動作との関連について報告があり,その臨床的意義は大きいものと考えられる4).一方,同じ抗重力筋の一つである股伸展筋力については,いまだ明らかにされてはいないものの,膝伸展筋力と同様に移動動作の重要な指標となることが報告されている5).これらのことから,股伸展筋力についても客観的かつ定量的に筋力測定が行えることで,移動動作能力低下の原因分析がより詳細に可能となる.また,筋力強化運動の必要性を提示することができるなど臨床的に有効であると考えられる.
そこで,われわれは股伸展筋力と移動動作の関連を検討する前段階として,膝伸展筋力と同様にHHDに固定用ベルトを装着した機器を用いて,より簡便でさまざまな臨床場面で対応できるような等尺性股伸展筋力の測定方法を考案したので,その再現性について報告する.
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