Japanese
English
症例報告
機能的電気刺激を用いた介入が歩行の再獲得につながった脳卒中片麻痺例
Functional electrical stimulation therapy for the reacquisition of walking in a patient with stroke hemiplegia: a case report
景山 友加里
1
,
大島 埴生
1
,
米廣 幸平
1
Yukari KAGEYAMA
1
,
Hanio OHSHIMA
1
,
Kouhei YONEHIRO
1
1岡山リハビリテーション病院リハビリテーション部
キーワード:
脳卒中片麻痺
,
機能的電気刺激
,
歩行
Keyword:
脳卒中片麻痺
,
機能的電気刺激
,
歩行
pp.1231-1235
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202089
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要旨 【はじめに】脳卒中後片麻痺者の歩行再獲得は,リハビリテーションにおける主要な目的となる.今回,中臀筋への機能的電気刺激(functional electrical stimulation:FES)を使用した歩行練習が,非対称性歩行の改善につながった症例に関して報告する.【症例】右被殻出血により左片麻痺を呈した40歳台の男性.Brunnstrom Recovery Stage下肢Ⅲ,感覚は表在・深部感覚ともに正常.【方法】理学療法の経過のうち,通常練習期,介入期,コントロール期の3つの時期に分けて検証を行った.評価項目は10m歩行時間,歩数,時間的対称性とした.【結果】杖歩行と独歩における歩行速度と歩幅の差が短縮し,コントロール期に行った評価においても効果を示した.また,独歩では介入期以降で非対称性にも改善がみられた.【考察】今回FESで筋収縮を促すことで,筋感覚情報に注意を向けることができ,処理すべき内在的なフィードバックの課題設定が可能となったことが,歩行再獲得につながったと考える.
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