Japanese
English
特集 リハビリテーションにおける電気刺激療法
麻痺筋に対する機能的電気刺激
Functional Electrical Stimulation to the Paralyzed Muscles.
市江 雅芳
1
Masayoshi Ichie
1
1秋田大学医療技術短期大学部理学療法学科
1Department of Physical Therapy, Akita University, College of Allied Medical Science
キーワード:
機能的電気刺激
,
治療的電気刺激
,
機能再建
,
脊髄損傷
,
脳卒中
Keyword:
機能的電気刺激
,
治療的電気刺激
,
機能再建
,
脊髄損傷
,
脳卒中
pp.205-210
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108054
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はじめに
脊髄損傷や脳卒中などにより損なわれた運動機能に対し,電気刺激を用いて個々の麻痺筋を収縮させ,動作を再構築しようという治療法がある.これが,機能的電気刺激(functional electrical stimulation;FES)である.FESは,欧米ではbiomedical engineerが中心となり,コンピューターテクノロジーの進歩とともに,近年急速に研究が進んでいる.本邦でも,国産の技術による経皮的埋め込み電極を用いたFES装置が,1990年に厚生省の薬事審議を経て,すでに臨床的に使用できる状態になっている.しかし,従来のリハビリテーション医療にはなかった新しい概念の治療法であるため,残念ながら,十分に理解され使用される状況には至っていない.
本稿では,FESが臨床的にどのような可能性を持っているか,また,どのような問題点があるかについて,リハビリテーション医療のなかでの位置づけを含めて解説する.
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