Japanese
English
研究と報告
治療的電気刺激と他動運動の同時使用による脳卒中片麻痺患者の歩行への効果
Effects of therapeutic electrical stimulation simultaneously combined with locomotion-like movement in gait disturbance after stroke.
山口 智史
1
,
田辺 茂雄
1
,
渡邊 知子
1
,
神谷 晃央
1
,
村岡 慶裕
1,2
,
寺林 大史
1
,
正門 由久
1
,
木村 彰男
1
Tomofumi Yamaguchi
1
,
Shigeo Tanabe
1
,
Tomoko Watanabe
1
,
Akio Kamiya
1
,
Yoshihiro Muraoka
1,2
,
Hirofumi Terabayashi
1
,
Yoshihisa Masakado
1
,
Akio Kimura
1
1慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
2藤田保健衛生大学衛生学部リハビリテーション学科
1Keio University Tsukigase Rehabilitation Center
2Faculty of Rehabilitation School of Health Sciences, Fujita Health University
キーワード:
治療的電気刺激
,
他動運動
,
脳卒中
,
歩行
,
筋電図
Keyword:
治療的電気刺激
,
他動運動
,
脳卒中
,
歩行
,
筋電図
pp.269-273
発行日 2008年3月10日
Published Date 2008/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101205
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要旨:われわれは歩行様下肢他動運動中に電気刺激を行う治療法(electrical stimulation simultaneously combined with locomotion-like movement;ES/LM)を考案し,その効果について検討を行った.本研究では,3名の対象者をES/LM〔TES(therapeutic electrical stimulation)+他動運動〕実施例,TES実施例,他動運動実施例に分け,歩行に対する効果を検討した.ES/LM症例では歩行中の下肢筋活動についても検討した.その結果,ES/LM実施例のみで,非介入期と比較して介入期の最大歩行速度および歩幅に有意な増大を認めた.ES/LM前後の歩行中の筋電図を比較すると,立脚相で内側ハムストリングスと外側腓腹筋の筋活動量が減少し,遊脚相で大腿直筋の筋活動量の増大を認めた.したがって,ES/LMは歩行能力向上をもたらし,それには立脚期で生じていた過剰な筋活動を減少,遊脚相では下肢振り出しの改善が関与していると考えられた.
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