Close-up 病棟専従
ADL維持向上等体制加算算定病棟に専従する理学療法士の活動
安田 耕平
1
Kohei YASUDA
1
1公立昭和病院リハビリテーション科
キーワード:
マネジメント
,
多職種協働
,
予防リハビリテーション
Keyword:
マネジメント
,
多職種協働
,
予防リハビリテーション
pp.434-438
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201868
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概要と活動内容(図1)
2014年,急性期病棟における療法士の専従配置に対して,ADL維持向上等体制加算が新設された.急性期のチーム診療として,病棟に専従し,従来のリハビリテーションに先行した評価を行い,理学療法の専門性が加味された2次的合併症予防などの病棟マネジメント活動が,成功報酬として公的に評価された.その後の診療報酬改定においても,増点や算定要件の緩和などが行われ,加算の普及が期待されている.
急性期病院では,早期離床・早期退院の傾向が強く,さまざまな診療科の高齢入院患者のADL維持向上に対して,リハビリテーション部門の役割がさらに拡大してきている.公立昭和病院(以下,当院)も同様のニーズがあり,2015年から外科混合病棟で算定を開始したが,具体的方策については模索が必要であった.そこで,当院の実情を踏まえ,専従理学療法士のマネジメント活動として,公立昭和病院版病棟専従ADL維持向上プログラム[Showa General Hospital(SGH)版病棟専従プログラム]1)を作成した.2017年から消化器内科病棟でも算定を開始し,専従1名(専任3名登録)体制で活動している(図2).この日々の活動によって,在院日数短縮(専従前10.1日→専従後7.7日)と在宅復帰率向上(専従前92.5%→専従後98.2%)に効果を示し1),転倒転落対策では,多職種による情報共有を行いながら,急性期の患者特性に応じて個別性が高い予防指導や介入が毎日切れ目なく実現した2).
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