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近づいてきた東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて,理学療法士として何ができるのか,どのようなことをすれば大会とかかわれるかに興味を有する方は多いと思う.大会運営に関する事項については豊富な経験をお持ちの第一線の先生方から実情について聞く一方で,地方からの発信についても視点を広げてみたいと考えた.
奥脇先生からは2020年に行われる東京オリンピック・パラリンピック競技大会にむけてスポーツ現場で重要と考えるスタッフの中での理学療法士の役割について,さらに理学療法士が大会関係者として活躍することを期待する旨の提示をいただいた.室伏先生からは,アスリートとしての視点から理学療法士への期待を生で聞かせていただき,技術力の高さをどのように運用する力とするかについて望む言葉に重みを感じた.片寄先生はオリンピックにおける理学療法サービス,ロンドンオリンピック時の理学療法と大会で活躍するための基準まで述べられている.スポーツ理学療法士のcompetencyと質保証について,国際基準から具体例が述べられ,多くの理学療法士の参考になると考えられる.松田先生からは東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けての国立スポーツ医科学センターの体制,国際総合競技大会でのアスリートサポート,オリンピックにおける村外サポートの役割と問題点を述べていただいた.門田先生には,障がい者アスリートのメディカルサポートについての近年の環境変化,パラリンピック競技へのサポート,障がい特性を有するアスリートへのサポートの特徴と現況について詳細に記載していただき,理学療法士の参画の必要性を説いていただいた.土中先生からは,鳥取という地方のメディカルフィットネスセンターからの理学療法士の存在意義を述べていただいた.
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