Japanese
English
原著
心臓外科手術後の100m歩行自立日は術前情報や手術情報から予測可能か?
Is it possible to predict the one hundred meters gait independence day after cardiac surgery by findings before and during surgery?
湯口 聡
1,2
,
森沢 知之
1,3
,
大浦 啓輔
1,4
,
田原 将之
1,5
,
上坂 建太
1,6
,
渋川 武志
1,7
,
櫻田 弘治
1,8
,
齊藤 正和
1,9
,
花房 祐輔
1,10
,
高橋 哲也
1,11
Satoshi Yuguchi
1,2
1Cardiovascular Surgery Physiotherapy Network
2心臓病センター榊原病院リハビリテーション室
3兵庫医療大学リハビリテーション学部理学療法学科
4福山循環器病院リハビリテーション課
5東宝塚さとう病院リハビリテーション室
6財団法人田附興風会医学研究所北野病院リハビリテーションセンター
7滋賀医科大学医学部附属病院リハビリテーション部
8公益財団法人心臓血管研究所リハビリテーション室
9公益財団法人日本心臓血圧研究振興会附属榊原記念病院理学療法科
10埼玉医科大学国際医療センターリハビリテーション科
11東京工科大学医療保健学部理学療法学科
1Cardiovascular Surgery Physiotherapy Network
キーワード:
心臓外科
,
歩行自立日
,
重回帰分析
Keyword:
心臓外科
,
歩行自立日
,
重回帰分析
pp.989-994
発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200028
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要旨:[目的]心臓外科手術症例の手術前・手術情報から手術後の歩行自立日に影響する因子を求め,それらより歩行自立日を予測する一次関数を求めること.[方法]対象は心臓外科手術を施行した1,001例.術前の基本情報,手術情報,歩行自立日をカルテより収集し,28項目を独立変数,歩行自立日を従属変数としたステップワイズの重回帰分析により,関連のある独立変数および従属変数を予測する一次関数式を求めた.[結果]独立変数は,手術の緊急度:X1,年齢:X2,性別:X3,BMI:X4,CKD:X5,不整脈:X6,心血管治療歴:X7,術前NYHA分類:X8,麻酔時間:X9,出血量:X10,術後ICU帰室から人工呼吸器離脱までの時間:X11であった.また,歩行自立日:Yを予測する一次関数式は,Y=2.315−0.941X1+0.061X2−0.779X3−0.095X4+1.733X5+0.857X6+1.544X7+0.874X8+0.004X9+0.001X10+0.001X11であった(r=0.62,r2=0.38,p<0.0001).[まとめ]歩行自立日を予測する一次関数式が示された.予測式は重篤な合併症を併発した場合や術後のリハビリテーション進行状況によって影響を受ける可能性があるが,この点を考慮すれば予測は可能であり,治療方針の決定に寄与できる可能性がある.
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