Japanese
English
論述
CT-myelographyからみた頸髄症の術後改善率の予測
Prediction of the Recovery Rate after Surgery for Cervical Myelopathy from the View of CT-Myelography
小柳 貴裕
1
,
里見 和彦
1
,
朝妻 孝仁
1
,
戸山 芳昭
1
,
藤村 祥一
1
,
平林 洌
1
,
浜野 恭之
2
,
白石 建
2
Takahiro Koyanagi
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
2済生会宇都宮病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Keio University School of Medicine
キーワード:
CT-ミエログラフィー
,
CT-myelography
,
頸髄症
,
cervical myelopathy
,
重回帰分析
,
multiple regression analysis
,
改善率
,
recovery rate
Keyword:
CT-ミエログラフィー
,
CT-myelography
,
頸髄症
,
cervical myelopathy
,
重回帰分析
,
multiple regression analysis
,
改善率
,
recovery rate
pp.3-10
発行日 1991年1月25日
Published Date 1991/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900258
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抄録:頸髄症を来した頸椎症(以下CSM),後縦靱帯骨化症(以下OPLL),椎間板ヘルニア(以下CDH)のCT-myelography(以下CTM)における脊髄横断面の形態を計測し,他の臨床項目と合わせ,術後改善率の予測を試みた.
頸髄症103例(CSM 44例,OPLL 39例,CDH 20例)の術前CTMにおける脊髄面積,脊髄扁平率を求め,これらの値に加え,年齢,罹病期間,術前JOAスコア,改善率を検討項目とし,各々の相関を求めた.また,改善率を目的変数とした重回帰分析を行い,術後改善率の予測式を作成しようと試みた.その結果,脊髄面積は,術前JOAスコアとよりも術後改善率との相関の方がより強かった.CSMとOPLLでは改善率は罹病期間,脊髄面積と強い相関を認め,この2つの項目による適当な予測式が試作できた.一方,CDHでは,適当な予測式は存在しなかった.結論としては,脊髄面積は術前の重症度よりも,術後回復の可能性を表す指標であり,罹病期間と併せて術後改善率をある程度予測できる.
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