Japanese
English
報告
外傷性頸髄損傷患者の損傷直後からの下肢機能の経過分析
Follow-up analysis of function of lower extremity in patients with acute traumatic cervical spinal cord injury
北出 一平
1
,
水上 保孝
1
,
嶋田 誠一郎
1
,
亀井 健太
1
,
久保田 雅史
1
,
馬場 久敏
1
Ippei Kitade
1
1福井大学医学部附属病院リハビリテーション部
キーワード:
頸髄損傷
,
下肢機能
,
急性期
Keyword:
頸髄損傷
,
下肢機能
,
急性期
pp.525-530
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106665
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要旨:完全麻痺を呈した頸髄損傷者の受傷6週までの下肢機能の短期経過を検討した.急性期加療を行った外傷性頸髄損傷者19例(Frankel-A/B)に対し,骨傷の有無で分け,受傷6週までの各週における運動と感覚の状態を改良Frankel分類とInternational Standards for Neurological and Functional Classification of Spinal Cord Injury(ISCSCI)分類にて評価し,受傷6週時に下肢回復群と非回復群に分類した.骨傷者は全例受傷6週時においても著しい変化を認めず,非骨傷者11例中6例がFrankel-C/Dへ回復し,歩行動作を獲得した例もみられた.また,受傷1週のISCSCI分類の運動,触覚および痛覚スコアは,非回復群に比べ回復群が高値である傾向を示し,受傷6週までにおけるISCSCI分類の運動と痛覚スコアの変化量も回復群が高値を示した.非骨傷性頸髄損傷患者のなかで,受傷1週時の表在感覚が残存し,かつ受傷3週までに痛覚の回復を認めた症例は,歩行能力の回復を期待できる可能性が考えられる.
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