書評
―嶋田智明・大峯三郎・杉原敏道(編)―「実践MOOK 理学療法プラクティス 膝・足関節障害 全身から評価・治療することの意義と実際」
上島 正光
1
1ハーベスト医療福祉専門学校理学療法学科
pp.1082
発行日 2010年12月15日
Published Date 2010/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101817
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実践MOOK理学療法プラクティスシリーズから,このたび待望の“膝・足関節障害”編が発刊された.待望のというと少々大げさな感じもするが,これまで膝関節・足関節において,解剖学や運動学といった基礎知識から臨床における具体的評価や治療戦略,さらにバイオメカニクスに至るまでを1冊にまとめた書籍がなかっただけに,やっと待ち望んでいたものが世に出てきたと非常に嬉しく思った.
“全身から評価・治療することの意義と実際”のサブタイトルが示すとおり,骨・関節疾患の治療においては,障害局所に対する知識・治療技術を持つことは当然のこと,さらに対象者を全身的に診る力が必要と言われる.というのも対象者が抱える問題は,対象者の身体の使い方に問題があることが多く,障害局所に改善がみられたとしても根本的な身体の使い方に変化がなければ,障害は再発することになるからである.
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