文献抄録
脳卒中患者に対する後ろ向き歩行練習の効果
杉本 諭
1
1健康科学大学健康科学部理学療法学科
pp.82
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100245
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目的:脳卒中患者では歩行速度の低下,非対称的な歩行パターンが特徴的である.歩行速度の増加を目的として速歩練習が行われているが,これは安全性の低下や歩行時の非対称性の増悪によるバランスの低下などを引き起こす可能性がある.本研究の目的は後ろ向き歩行練習を施行し,その効果を検証することである.
対象:台北市(台湾)メディカルセンターに外来通院中の脳卒中患者25名(男性19名,女性6名,平均年齢63歳)で,対象の基準は①初発,②一側性の運動・感覚障害,③下肢Br. stageがⅢまたはⅣ,④11m自力で歩行可能(杖または装具の使用を認める),⑤病状が安定し,本研究に同意の得られた者であった.発症からの期間は平均6か月であった.
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