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クロイツフェルト・ヤコブ病の最近の考えかた
寺尾 壽夫
1
1帝京大学医学部
pp.179-181
発行日 1998年2月1日
Published Date 1998/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903350
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はじめに
かつては,遅発性ウイルス疾患と考えられていたクロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease;CJD),ゲルストマン・ストロイスラー・シェインカー(Gerstmann-Sträus-Scheinker;GSS)症候群,クールー,スクレイピーなどの一群の疾患はプリオン(prionはproteinaceous infectious particleの略)といわれるDNA(またはRNA)を含まない蛋白のみからなる一種の病原体により起こることが明らかになってきた.
さらに1996年,英国において報告されていた新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病とウシ海綿状脳症(いわゆる狂牛病bovine spongiform encephalopathy;BSE)の関連が問題視され,これがウシ海綿状脳症の牛肉摂取により感染したと考えられたことより世界的に関心が持たれている.
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