投稿 総合診療外来
孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病
飯田 智哉
1
,
吉崎 秀夫
1
,
江尻 知美
2
,
岸本 利一郎
3
1医療法人せせらぎ 札幌在宅クリニックそよ風
2在宅ホスピス札幌厚別
3新さっぽろ脳神経外科病院 神経内科
pp.1006-1007
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203866
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症例
患者:68歳、男性。
自宅で妻と生活していたが、物忘れの症状が目立ち始め、慣れた道路で迷うようになった。頭部MRIのFLAIR像では軽度の脳萎縮を認めるのみであったが(図1Ⓐ)、急速に認知症が進行、発症から2カ月後には左半側空間無視、寡動、小脳失調、ミオクローヌス、ジストニアなどの神経症状も見られるようになった。脳波では周期性同期性放電(PSD)が見られ、頭部MRIの拡散強調像では大脳皮質、左視床内側、両側線条体などに高信号が認められ(図1Ⓑ)、髄液検査では細胞数正常、蛋白軽度上昇、総タウ蛋白および14-3-3蛋白の高値が確認され、孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)と診断された。
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