今月の主題 プリオン病とその診断
各論
クロイツフェルト・ヤコブ病の臨床診断
村井 弘之
1
Hiroyuki MURAI
1
1九州大学大学院医学研究院附属脳神経病研究施設神経内科
キーワード:
CJD
,
医原性CJD
,
変異型CJD
,
家族性CJD
Keyword:
CJD
,
医原性CJD
,
変異型CJD
,
家族性CJD
pp.1509-1515
発行日 2002年11月15日
Published Date 2002/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905273
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クロイツフェルト.ヤコブ病(CJD)の臨床症状を中心にして,診断上のポイントを解説した.最も一般的なのは孤発型CJDで,これが80~90%を占める.進行性痴呆,歩行障害,ミオクローヌスを経て,無動性無言になる.脳波,MRI,髄液検査などを総合して診断する.また,医原性CJDのうち,硬膜移植後に発生したCJDはまだ増加しており,社会問題となっている.牛海綿状脳症からヒトへ感染したと考えられる変異型CJDはわが国ではまだ患者の発生をみていないが,その診断の注意点を述べた.遺伝性CJDは症状が多様で,家族歴が明らかでない場合も多い.CJDが疑われる患者はなるべく遺伝子検査を行うべきである.
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