特集 プリオン病:その実態に迫る
ヒトのプリオン病 孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病
塚本 忠
1
1国立精神・神経医療研究センター病院神経内科医長
キーワード:
プリオン蛋白
,
診断基準
,
コドン129多型
,
周期性同期性放電
Keyword:
プリオン蛋白
,
診断基準
,
コドン129多型
,
周期性同期性放電
pp.15-19
発行日 2017年2月20日
Published Date 2017/2/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.02_0015-0019
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プリオン病は異常構造をもつプリオン蛋白によって引き起こされる一群の疾患群であり,ヒトプリオン病は孤発性,遺伝性,獲得性の3タイプに分類される。プリオン病の約15%は遺伝性であり,プリオン蛋白遺伝子(PRNP)の遺伝子変異によってもたらされる。一方,獲得性プリオン病は①医原性クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease;CJD),②クールー(kuru),③変異型CJD(variant CJD;vCJD)からなる。vCJDは牛海綿状脳症(bovine spongiform encephalopathy;BSE)に感染したウシからヒトへの感染によるものと考えられている。プリオン病の大多数は孤発性CJD(sporadic CJD;sCJD)であり,sCJDこそがプリオン病の最も一般的な病型である1)。本稿ではまずPRNPのアレル多型について説明する。それに基づいて,sCJDについて概説する。「KEY WORDS」プリオン蛋白,診断基準,コドン129多型,周期性同期性放電
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