検査データを考える
喫煙による呼吸機能障害
川根 博司
1
1川崎医科大学呼吸器内科
pp.1139-1142
発行日 1996年12月1日
Published Date 1996/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902946
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はじめに
喫煙は単一で予防できる病気と死亡の主要な原因であることが指摘されている.喫煙は全身のいろいろな臓器に障害をもたらすが,気道や肺胞は直接タバコの煙に曝露されるわけであるから,特に影響を受けやすいのは当然であろう.すなわち,喫煙は呼吸機能障害を招来するばかりでなく,防御機能,代謝機能など非呼吸機能の障害をもきたして,呼吸器系の疾患に罹患しやすくする.
ここでは,まずタバコ煙の成分について触れ,それらが呼吸器系に及ぼす影響を述べる.次いで,喫煙による呼吸機能障害について自験例を紹介しながら解説する.
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