Japanese
English
特集 喫煙と肺
喫煙と肺機能
Sigarette smoking and lung function
高橋 敬治
1
,
長内 和弘
1
Keiji Takahashi
1
,
Kazuhiro Osanai
1
1山形大学医学部第一内科
1The 1st Department of Internal Medicine, Yamagata University School of Medicine
pp.17-25
発行日 1990年1月15日
Published Date 1990/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900077
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はじめに
肺機能に及ぼす喫煙の影響については,1960年以降種々の報告がなされている。大別すると,a)一回喫煙による急性効果,b)年余にわたる喫煙歴を有する喫煙者の肺機能の検討,c)気道過敏性への影響がある。このうちa),c)についてはタバコの吸入方法が比較的定量的に把握できるが,b)については疫学的検討になり,各人によってタバコの種類吸入の程度が異なり,その解釈には十分な留意が必要である。また,喫煙の影響は各種肺疾患とくに気管支喘息,慢性気管支炎,慢性肺気腫などの治療・予後にきわめて重要であるが,これらは他の機会にゆずり,本稿ではとくに肺疾患をもたない健常者における喫煙の影響と肺気腫の発症機序に焦点をしぼることとする。
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