増刊号 メタボリックシンドローム健診検査技術マニュアル
総論
3. 生化学検査のトレーサビリティと標準物質
桑 克彦
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科臨床医学系
pp.1016-1028
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101868
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はじめに
特定健康診査(特定健診),いわゆるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)健康診査が,2008年4月から実施となる.本健診の精度管理については,測定試料の取り扱い,日常検査法,内部精度管理および外部精度評価などについて,標準化されたものを用いて行うことになっている.本健診の詳細については厚生労働省のホームページに掲載されている1).また,精度管理については,同省研究科学研究補助金による健康診査の精度管理に関する研究の報告書にも示されている2).
本健診に用いる日常検査法については,トレーサビリティを確保することとし,そのために用いる常用標準物質を厚生労働省および経済産業省の協力のもとに設定している.さらに健診検査項目についての検査方法名は外部精度管理調査の報告書をもとに選択し,臨床検査項目分類コードであるJLAC10を用いて分類してある.
本稿では,健康診査手順の概要,トレーサビリティ連鎖および常用標準物質について示す.
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