Senior Course 血液
—検査室からみた血液疾患の特徴—異常ヘモグロビン症
松原 高賢
1
1熊本大,中検部
pp.1472-1473
発行日 1975年12月15日
Published Date 1975/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909224
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異常ヘモグロビン(Hb)症は黒人や地中海沿岸住民に多い遺伝病で,わが国には存在しないと考えられていた.ところが,岩手県に昔からあった黒血病がHbM症であることが判明したのがきっかけとなって全国的調査が行われ,異常Hb症がわが国にも存在することが明らかになった.住民4,000人につき1人の割合で,種類は約30に及んでいる。本症の診断は血液検査によって初めて可能であり,また本症ではないかとの疑いを抱くきっかけも,臨床所見よりはむしろ日常の血液検査所見である.
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