増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
血液検査
血球検査
異常ヘモグロビン
大庭 雄三
1
1山口大学医学部臨床検査医学
pp.304-305
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909839
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検査の目的・意義
ヘモグロビン(Hb)遺伝子における塩基置換,欠失/重複,不均等交差の結果は,①表現型に何らの変化も示さない単なるDNAレベルにおける遺伝子多形,②特定のグロビンの合成量の減少(サラミセア),③グロビンのアミノ酸配列異常,または④個体発生におけるグロビン合成スイッチの切り替えの異常(hereditary persistence of fetal Hb:HPFH)のどれかに該当する.臨床的には小球性貧血,血流閉塞,溶血,チアノーゼ,多血,貧血などが問題となる.簡単なスクリーニングテストによって蓋然的診断を行い,最終的にはグロビンのアミノ酸配列分析または遺伝子DNAの塩基配列分析を行う.
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