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English
今月の特集 骨髄腫と類縁疾患の検査学
MGUSおよびMGRSの臨床と課題
Clinical aspects and future challenges of monoclonal gammopathy of undetermined significance (MGUS) and monoclonal gammopathy of renal significance (MGRS)
髙橋 勝大
1
,
黒木 航
1
,
北舘 明宏
1
1秋田大学大学院医学系研究科・血液・腎臓・膠原病内科学講座
キーワード:
Mタンパク
,
単クローン性γグロブリン血症
,
MGUS
,
monoclonal gammopathy of renal significance
,
MGRS
,
くすぶり型骨髄腫
,
ALアミロイドーシス
Keyword:
Mタンパク
,
単クローン性γグロブリン血症
,
MGUS
,
monoclonal gammopathy of renal significance
,
MGRS
,
くすぶり型骨髄腫
,
ALアミロイドーシス
pp.835-841
発行日 2024年7月15日
Published Date 2024/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203668
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Point
●Mタンパクはクローン性に増殖した形質細胞や成熟B細胞から産生される,同一の免疫グロブリン(もしくはその一部)である.
●意義不明の単クローン性γグロブリン血症(MGUS)とは,形質細胞腫瘍は存在するもののその絶対量が少ないため,CRAB症状などの臓器障害を認めない病態である.
●MGUSのなかで,Mタンパクの“質的な”異常により臓器沈着が生じ腎障害を合併した病態がMGRSである.
●MGRSは“血液腫瘍”としては治療適応外であるが,“臓器障害”としては治療の必要性を有する.治療方法が確立しているMGRSは現時点ではALアミロイドーシスのみであり,他のMGRSに関しては産生源となっているクローンにより多発性骨髄腫(MM)あるいは悪性リンパ腫に準じた治療を行うこととなる.
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