Japanese
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今月の特集 食中毒の現状と微生物検査
〔細菌・食物内毒素型・生体内毒素型〕
ウェルシュ菌による食中毒とボツリヌス症
Foodborne diseases caused by Clostridium perfringens and botulism
門間 千枝
1
1東京都健康安全研究センター微生物部
キーワード:
ウェルシュ菌
,
エンテロトキシン
,
ボツリヌス菌
,
ボツリヌス毒素
,
芽胞
Keyword:
ウェルシュ菌
,
エンテロトキシン
,
ボツリヌス菌
,
ボツリヌス毒素
,
芽胞
pp.74-85
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202912
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Point
●ウェルシュ菌食中毒は,ウェルシュ菌に汚染された食品を喫食した後,ウェルシュ菌が腸管内で芽胞になる際に産生される下痢原性毒素によって発症する感染型食中毒である.
●ウェルシュ菌食中毒において原因物質として新規下痢原性毒素による事例が報告されており,また,従来の検査法では検出しにくい性状の菌による食中毒が発生している.
●わが国では“ボツリヌス食中毒”,“乳児ボツリヌス症”,“成人腸管定着ボツリヌス症”の3病型のボツリヌス症が発生している.近年は乳児ボツリヌス症の発生が多い.
●Clostridium baratiiなどボツリヌス菌以外の菌によるボツリヌス症も発生している.全ての病型のボツリヌス症において原因食品は不明であることが多い.
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