Japanese
English
今月の特集 食中毒の現状と微生物検査
〔細菌・食物内毒素型・生体内毒素型〕
ブドウ球菌食中毒に関する最近の動向とその検査法
Current studies in staphylococcal food poisoning and its testing methods
鈴木 康規
1
1北里大学獣医学部獣医学科獣医衛生学研究室
キーワード:
ブドウ球菌
,
古典的ブドウ球菌エンテロトキシン
,
SE
,
新型SE
,
嘔吐活性
,
毒素産生性
Keyword:
ブドウ球菌
,
古典的ブドウ球菌エンテロトキシン
,
SE
,
新型SE
,
嘔吐活性
,
毒素産生性
pp.64-72
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202911
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Point
●わが国のブドウ球菌食中毒事例は一時に比べて減少傾向であるが,2000年以降も大規模事例が発生しており,食品衛生上常に注意を払わなければならない食中毒の1つである.
●本食中毒の主な原因菌はStaphylococcus aureusであるが,近年,Staphylococcus argenteusなどの非定型菌種による事例が複数報告されている.
●原因毒素のブドウ球菌エンテロトキシン(SE)は,最近の20年の遺伝子解析技術の向上によって,配列が類似するもの(新型SE)が次々と報告されている.
●本食中毒のリスク評価を継続して実施し,これまでの通説を見直しながら,新しい知見に対応した検査法の開発・改良・簡易化の検討を行い,それらを普及させていくことが求められている.
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