今月の主題 感染症における病原因子
技術解説
産生毒素とその検出法
毒素原性大腸菌
岡本 敬の介
1
Keinosuke OKAMOTO
1
1徳島文理大学薬学部生化学
キーワード:
大腸菌
,
エンテロトキシン
,
下痢
,
サイクリックヌクレオチド
Keyword:
大腸菌
,
エンテロトキシン
,
下痢
,
サイクリックヌクレオチド
pp.664-668
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903341
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毒素原性大腸菌の感染によって生じる下痢症は,菌が菌体外に放出した蛋白性の毒素(エンテロトキシン)の作用によって引き起こされる.このエンテロトキシンには,100℃で加熱しても活性を失わない耐熱性エンテロトキシン(ST)と活性を失う易熱性エンテロトキシン(LT)とが存在する.本稿ではこれらのエンテロトキシンの性状やエンテロトキシンが下痢を引き起こすメカニズムを紹介するとともに,これらの毒素の検出方法について解説した.
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