今月の表紙 代表的疾患のマクロ・ミクロ像 非腫瘍・11
特発性間質性肺炎のマクロ・ミクロ像
小松 明男
1
,
坂本 穆彦
2
Akio KOMATSU
1
,
Atsuhiko SAKAMOTO
2
1東京都保健医療公社多摩南部地域病院検査科
2大森赤十字病院検査部
pp.1378-1379
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102846
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肺の炎症には,肺胞腔にみられる肺胞性肺炎と肺胞壁にみられる間質性肺炎とがある.後者には特発性間質性肺炎,非特異性間質性肺炎,特異性器質化肺炎,急性間質性肺炎,膠原病に伴うものなどが含まれる.
特発性間質性肺炎は多彩な組織像・増悪と寛解の繰り返しを特徴とする進行性非可逆性病変である.初発症状がよくわからない場合が多いため,推測が入ることは否めないが,一般的にはおそらく疾患が発生してから4~5年の経過で死の転帰を取ることが多いのではないかと考えられている1).また稀にであるが,急性増悪することもある2).また遺伝的に好発する傾向がみられる場合3),neurofibrosis, pulmonary veno-occlusive diseaseとの関係がある場合も報告されている4).
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