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緊急連載/東日本大震災と検査【最終回】
静脈血栓塞栓症
Inquiry about the March 11th, 2011 disaster in Eastern Japan・last part Venous thrombo-embolism from earthquake
榛沢 和彦
1
Kazuhiko HANZAWA
1
1新潟大学医歯学総合研究科生体機能調節医学専攻器官制御医学
キーワード:
震災
,
静脈血栓塞栓症
,
避難所
Keyword:
震災
,
静脈血栓塞栓症
,
避難所
pp.1464-1469
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102844
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はじめに
災害医療について臨床検査技師,臨床放射線技師(両方合わせて検査技師と呼ばせていただく)の方達から,「何をすればよいのかわからない,自分たちだけでは何もできない」という声を聞くことがある.しかし検査技師という立場は医師と患者または看護師と患者の間,さらに看護師と医師との間をとりもつ(検査情報も含めて)重要な位置にあることを再認識していただきたい.それから言うまでもなく医療はチームで行うものであって,医師だけでは何もできない.看護師や検査技師とチームになって初めて可能になる.それは災害医療も同じである.非常事態こそ,こうした連携が重要になるし,医師は検査技師に期待していることを理解していただきたい.そして一度でよいから,震災直後でなくてもよいので,災害医療ボランティアを経験してもらいたい.そうすると色々と見えてくるものがあり,きっと「何をすればよいのかわからない」という声はなくなるに違いない.
本稿は様々な医師,検査技師,看護師達と一緒に行ってきた災害医療活動の報告である.この中から何をすべきかを探ってもらえればと思う.リーダーシップは医師がもつべきという考えもあるかもしれない.しかし以下に述べる検診において検査技師がリーダーシップをとって行っていたものも少なくない.本稿ではまずこれまでの震災における深部静脈血栓症(deep venous thrombosis;DVT)検査結果などについて述べ,最後に東日本大震災のDVTについて述べる.
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