特集 明るい病院づくり—快適サービスの神髄を求めて
病院サービスの代価をめぐって
高原 亮治
1
,
黒田 幸男
2
Ryoji TAKAHARA
1
,
Yukio KURODA
2
1厚生
2虎の門病院事務部
pp.36-40
発行日 1990年1月1日
Published Date 1990/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900542
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競争時代の病院サービス
——点数化されないサービスをどう考えるか
はじめに
本論文の表題は,いささか奇妙な感じを読者に与えるかもしれない.しかし,ここで議論しようとしていることは,例えば病室のカーテンを新しいものに取り替えるとか,病院給食の食器を改善したり,そこそこのレベルの食堂なら当然のこととしてやっているように,予め温めておくとかいった,それそのものとしては点数として評価されていない“サービス”を病院経営上どのように位置づけるのかという比較的単純な——そして一般の経営学上の問題としては問題たり得ない——話にすぎない.こういった主題で編集子が筆者に執筆を要請された背景には,次のような本誌読者の問題意識があるものと思われる.
・近年,特に87年の「中間報告」以来,病院サービスの向上がうるさく語られるようになった.
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